Rain Shower

IIDXの記録とアニメの話

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ひぐらしのなく頃に無料配信を経て思ったこと

誰だって幸せに過ごす権利がある。
難しいのはその享受。

誰だって幸せに過ごす権利がある。
難しいのはその履行。

私だって幸せに過ごす権利がある。
難しいのはその妥協。
Frederica Bernkastel
ひぐらしく頃に解 祭囃し編より

 

まえがき

昨日25日までアニメひぐらしく頃にひぐらしく頃に解の2作品がニコニコ動画で無料配信されていた。

「ひぐらしのく頃に」1期2期無料配信 OVA上映会も|ニコニコインフォ

 

ニコニコ動画でのひぐらしの配信は、これまでに一挙放送が多分5回くらいしていたと思う。

だけど今回のような期間無料配信という方式は恐らく初めて。

アニメひぐらしは1期、2期ともに2クール構成なので、1クール作品でさえダレやすい一挙放送には正直向いていない。

なので今回の期間無料配信というシステムは非常に作品に適していたと思う。

 

毎年この時期になると自然とひぐらしの話が多くなる自分にとってはタイムリーな配信で、円盤で全て観れるにもかかわらずニコニコで最終話まで観てしまった。

自分はニコニコのコメント機能は常に表示するタイプなので今回もずっとコメントをアニメと並行して眺めていた。

 

流れるコメントで感じたことは、「時代の移り変わり」だった。

 

視聴者の時代変化

少しネタバレになるが、ひぐらしく頃にという作品は所謂タイムリープを扱った作品で、各世界ごとにキャラクターの性格や行動が大きく変化する。

物語が後半に近づくごとに各キャラクターの性格や行動はお互いに信頼できる関係になっていくわけで、面白いことにこれについてコメントではSSRやURといったソシャゲのレアリティにキャラを重ねている。

他にもこれまたネタバレになるが、富竹というキャラが存在し、彼は作中の特定のタイミングで必ず死亡する。特定の時刻を示すかのごとく死亡するその存在は初期のニコニコでは時報と呼ばれネタにされていた。

しかし今回動画を観ていると、彼が登場するたびにコメントで草と書かれ挙句の果てに「存在するだけで面白い男」などと書かれていた。

他にも園崎詩音というキャラがいて、彼女は作中の行動から「園崎のやべーやつ」とコメントで評されている。

下記2つはいわゆる淫夢ネタからきてるものだが、今のニコニコのユーザー層にどのような人が多いかが分かるように思えた。

 

ひぐらしという作品は2006年及び2007年に放送されたが、視聴者が時代に合わせて捉え方を変化させ、10年経っても新しい形で楽しめる作品として成り立っていることはとても感動した。

正直ネタコメントには一部不快に感じる要素もあったが、それに目くじらを立てるのは所詮老害視点なのだと割り切ることにした。

いずれにせよ時代が変わっても色褪せない面白さが評価されるのは、一ひぐらしファンとしてはとても嬉しい限りです。

 

メインテーマ

ただ、アニメ版ひぐらしく頃には、正直なところ作品の素晴らしさの半分近くしか表現できていない。

膨大なテキスト量のノベルゲーム8編を4クールでまとめた点は非常に評価できる点ではあるが、やはり随所に物足りない部分が目立つ。

最終章である祭囃し編を終えて多くの初見ユーザーは「これでハッピーエンドだ!」と感じたと容易に想像できる。しかし彼らに4クールにわたり問い続けたこの作品のテーマは理解できたのだろうか?

 

ひぐらしく頃にの作品テーマは「世界に敗者は必要ない」

互いに罪を押し付け合い誰かが罰を受ける、そんな世界は必要ないわけです。

アニメでも祭囃し編においてトランプのババ抜きとジジ抜きを例に出し、このテーマついて視聴者に問いかけているが、(他のシーンにも言えるけど)原作に比べると非常にあっさりしたシーンになっている。

祭囃し編のみではなく、他の編も全体的に深掘りせず淡々とアニメは進んでいく。

 

記事冒頭のフレデリカの詩は、原作及びアニメを除く全てのメディアミックスにおいて物語の一番最初にユーザーが目にする文章です。

誰も不幸になる必要はない、もちろん自分自身も。

この詩は最終章である祭囃し編のテーマであり、ひぐらし全体のテーマも表しています。

 

物語の根幹は全て同じだけれども、その表現過程によって最後にユーザーが受け止めるものは大きく変わる。

その最後のメッセージについてアニメ版ひぐらしには、とてもじゃないが満点をあげることができない。

 

後記

もしこの記事を読んでいる方にアニメ版ひぐらしを観て、原作及び他のメディアミックス作品に触れてない人が居たら是非もう一歩踏み出してほしい。

その先できっとあなたがアニメから感じた以上のものを得ることができると断言できる。

(実写映画?そんなものはなかった)

もちろん原作をプレイするのが一番だが、ゲーム作品としてはPS3PSvitaで発売されているCS版のひぐらしのく頃に粋もあったり。

他には小説版も十分にオススメできる内容になっています。

 

一人でも多くひぐらしく頃にという作品に本当の意味で触れてもらいたい。

それだけが私の望みです。